Digital Stream
この記事は記述してから長い期間が経過し、現在の技術論としてはすでに参考にならないと思います。
もう消去すべき時期なのですが、当時の状況を残すためにアーカイブしてあります。
検索エンジンからアクセスされた方は、2004年-2006年に行われたローコスト自主映画の制作手法との認識でご参照ください。

Adobe Premiere Pro 1.5 の 2:3 プルダウン問題
(お断り:ここで使っている24Pという言葉は正確には23.976Pのことです。)
 
2006年2月中旬、試写会に備えて再度マスターテープを出力した。いつもと同じように視聴用にと長い時間をかけエフェクトをかけ出力したがうまくいっていない。フリーズフレームが発生している。しかも数も多い。長い尺が影響しているとおもうが同じ結果にならないところが不思議である。このままでは何回やってもうまくはいかないだろう。手法を変えることにした。ローコストがテーマではあるが追求するがゆえ時間を費やすこととなった。

プログレッシブで撮影すると言うことは良好な画質を求めてのことが多く、最後までインターレースを感じない美しい映像を維持したい。
一般の鑑賞者には普通に見えるだけのことなのだが、このことでこんなに苦労するとは思ってもいなかったのが正直なところである。
 
Pulldown
Premiere Pro 1.5は他でもレポートしたように24PAのタイムラインを正しく2:3プルダウンして出力することが出来ない。2.0へのアップグレードを待ったが試用版を使った限りでは改善はされておらずしばらくの間対応は期待できない。2:3:3:2のアドバンス出力では視聴に無理がある。目立たない所の方が多いがプロフェッショナルがみればやはり不自然さがわかるだろう。AfterEffectsやDVfilm Maker等でトランスコードすることも可能ではあるが今一つ出力が正しいのか判断に迷う。というのもプルダウン情報を確認する手だてがこの二つには無いからである。私が知らないだけなのかもしれない。誰か詳しい方がいたら教えて頂きたい。

MPEG2へのエンコードでは正しくプルダウンフラグが付くようだ。MPEG2-DVDのテンプレートを使った場合、3:2プルダウンなっている。テンプレートを使用しない場合は2:3か3:2かを選択できる。
 
アドバンス出力して編集スタジオへテープを持って行けば何とかなるだろう。ただしこのアドバンス出力も正確に2:3:3:2で出力されているかわからない。一度プルダウンパターンが崩れてしまうと復旧はスタジオでも困難である。
 
とりあえずもう一度アドバンス出力のテープを作成することにした。これが正確に出来ていなければ始まらない。そしてこれを元に検証作業に入ることにした。ただあまり時間はない。
 
フレームと
フィールド
プルダウンやプルアップを理解するにはインターレースの本質とも言えるフィールドの概念を正確に理解しておいた方がよい。通常の60i、30Pなどを扱う分にはフレームとフィールドが1:2で対応するのでどこかでフィールドオーダーなどをいじらない限り破綻することはまず無い。しかしプログレッシブDV24コマの素材を扱うときは必ず変換作業がともなう。NTSCでは規格にないからである。
HD系では規格の中に入っているがネイティブHD24Pが扱える機材は少数で特殊な存在である。
 
  24PAモードの概念図 (アドバンスド プルダウン)
 
 
カメラでCCDから24Pで読み出されたプログレッシブ信号を2:3:3:2とフィールドにわけテープにプルダウン記録する。この余分なフィールドには識別のための符号が付けられ24pで編集する時はこの信号をもとに3フィールドが隣り合っている所の2フィールドを除去する。除去というよりはPremiereでは無視しているといった方がいいかもしれない。 この作業はついてはPremiere1.5では何も苦労しないで行える。というかこれしかできない。
(この場合赤丸部分、BC,FGのフィールドを 除去すればダブリ駒がなく編集できる。)
アドバンスドプルダウンを用いたフォーマットは編集には大変適した作りになっている。
 
 
2:3プルダウンの概念図
 
 
視聴用テープは2:3プルダウンが望ましい。
青丸部分、BC,CD,FG,GHはダブリ駒となり動きがなめらかに見え1秒24コマを60iに変換できる。
正しくプルダウン位相があっていないと絵のがたつきやコーミングとよばれる櫛形のノイズが現れる。
視聴には適したフォーマットだがこのテープから再編集することは上手くいかないと見た方が良い。
24Pに戻したときだぶりコマが多すぎるからでフレーム間のつなぎ目が破綻することは目に見えている。ただ24PAに対応した編集環境が用意できないときはこのフォーマットで撮影したテープで編集作業を行うことがある。他の仕事で経験したが最終的にDVDにしてしまうとLongGOPのお陰でつなぎ目の破綻は目立たない。
本当はこんなことで苦労してはいけない。
この経験を元に現在のWindows環境で堅実なワークフローを構築したい。プルダウンでいつまでも悩まされるのはもう終わりにしたい 。 素材は美しいのに。
 
プルダウン  再取り込み  手直し  ロールタイトル  2:3出力  試写
プロフィール   コンタクト  
2006/2/20