バックアップ・ソフト試用記(EaseUS Todo Backup)

 
2016年7月後半、 もう梅雨開けも近いかなという時期。
 
 私のホームページを閲覧したあるソフトウェア関係の方より「バックアップソフトのインプレッションを書いてみませんか?」とのメール。仕事が動画関係なので、HDDにアーカイブしたきりの巨大ファイルを持っていると踏んでのお誘いだ。

名前の表記からして日本の方ではないと思われるが、その丁寧なメールのしたため方に好感を持った。
 
条件は
〇ソフトウェアのライセンスは提供される。
 
〇何らかの形で製品ページへのリンクをお願いしたい。
と、いうことらしい。
 
現在ムービー・スチルをあわせ10台(8Tbyte)超の整理できていないHDDがある。
なので「何とかしなきゃ」、と思っていたところだ。これを機会に少し台数をまとめることができれば、と申し出を受けることにした。
必要最小限の事柄だけになると思うが、なかなか習慣にならない日々のバックアップを、このソフトの力を借りて試してみようと思う。

では、この先、実際に使いながら新型カメラのインプレッション風に書いてみたい。

今回、試用するバックアップソフトは上部バナーにあるとおり、EaseUS Todo Backup Workstation
 
EaseUS社は2004年に創設され、データ管理に特化したソフトウェア開発のリーディングカンパニーだ。データ復旧・バックアップ,さらにMacやiOSのデータ復旧まで手掛け、PC関連のグローバル企業大手にも採用されている。
 
とはいえこのソフトは「確実なバックアップが目的」という地味なソフトなので、メーカーそのものの知名度はいま一つ。どちらかというとドライブやパーテーションをイメージ化及び復元する機能が有名で、OSをまっさらな状態からインストールするようなヘビーユーザーは使ったことがあるかもしれない。
 
念のため EaseUS Todo Backup Workstation の動作環境を挙げておくと、
 
対応OSはWindows 10 / 8.1/ 8 / 7 / Vista / XPの日本語版(ソフト自体はマルチランゲージ)

映像編集を手掛ける人の大部分はすでに64bitマシンだと思うが、
64bit版OSでは、32bit互換モード(WOW64)で動作
する。

対応ファイルシステム:NTFS、FAT32、FAT16、FAT12
対応デバイスの種類:Parallel ATA (IDE) HDD、Serial ATA (SATA) HDD、External SATA (eSATA) HDD、SCSI HDDSCSI、IDE 及び SATA RAID コントローラの全てのレベル、RAID構成(ハードウェアRAID)、IEEE 1394 (FireWire) HDD、USB 1.0/2.0/3.0 HDD、MBR及びGPTハードディスクなどの大容量HDD

CPU等PC全体のスペックはXP以降に発売または自作されたものであれば問題ないと思われる。
 
個人向けのHome、法人向けのWorkstation、Server、Advanced Server、Technicianという各エディションがあるが、
今回のインプレッションはWorkstationでバージョンは9.2となっている。

当然各エディションで価格なりの制約が加わるわけだが、HomeとWorkstatioの機能・価格差を考えると、個人使用においても後者のほうが制約に違和感や不満を感じることなく使うことができるだろう。個人的には1,000円程度の価格差ならWorkstation版をオススメする。
 
各エディションの機能比較
http://backup.easeus.jp/comparison
他に非商用かつ私的な家庭内使用で基本的機能に絞ったフリー版や30日間使用できる体験版がある。一度試してみるといいだろう。
体験版はWEB等でライセンス購入すれば、すぐ製品版として使用できる。
なお企業での利用はWorkstation以上で、HomeからAdvanced Serverまでのライセンスは一台用となっている。
 


インストールに問題が出ることは、まずないだろう。
まず体験版としてインストールしてみる。
 
言語の選択に始まり、
 
インストール先を指定し、
 
デフォルトのデータの保存先を決定。(後で変更可能)
 
EaseUS Backup Centerはサーバなどでデータを集中管理する別製品。
このためアカウント設定は今回見送った(デフォルトでもチェックは外れている)
 
 
 

 
では、さっそくデスクトップアイコンから起動してみる。
 
インストール後、初の起動画面はあっさりしたもの。
↑ 左下のライセンス認証をクリックすればWebなどで購入したライセンスコードを入力できる。
試用版を継続したい場合は「後で」

 
Workstation版は上位版に比べてネットワークサーバー関連が4点ほど機能が削られている。が、
通常スタンドアローンで使うようなPCでは特に不都合は感じないだろう。
今回は、ここでライセンスコードを入力しライセンス認証する。
 
 
すぐにライセンスの認証が済み、試用版から晴れてワークステーション版となった。
 
赤枠の部分をクリックすると、上位ライセンスが要求される。この部分はWorkstation版ではツカエない。

 
まず、バックアップを始めるには「タスク」-「新しいタスク」をクリックする。

ま、ToDoするわけですね。

 
 
まず、この画面からバックアップしたいディスクやフォルダーなどを選択していく。
 
 
画面上部にあるタブメニューの「ファイル」を選択し、フォルダー内のバックアップしたいファイルをチェックする。
ターゲットはインストール時に指定したフォルダーになっているのでもし変更したければ、参照をクリックする。
 
また左下のバックアップオプションボタンで細かいオプションを選択することが可能だ。
 
バックアップオプション-パフォーマンスでは、バックアップメディアのサイズに合わせて分割バックアップが行える。
 
バックアップは取り外し可能なリムーバルディスクに行う、という原則を思い出した。
スチルの画像ならこれで対応可能だが、動画のマスターファイルともなると容量の関係からHDDなどに頼らざるを得ない。

 
以下、バックアップオプション

暗号化とパスワードによる保護

作業結果をEメールで通知してくれる。一度設定しておけばチェックでON、OFF。
 
次の「オフサイトコピー」は、ネット越しにFTPサーバーへバックアップコピーする設定。ノートPCのような可搬型にインストールしておけば、外出先でも必要なファイルをダウンロードできる。

最近では圧縮映像をネット越しで渡すことが多い。もうFTPサーバーのコストも大してかからないので用意しておくと便利かもしれない。私はHPサーバーのスペースを使い圧縮映像をやり取りしている。相手先に渡すために電車に乗る時間を考えたら、ADSLでも実用にはなる。

「セクターバイセクターバックアップ」は高度な機能で、セクタ単位でハードディスクまるごとをクローンするときに使うようだ。
セクター位置の一致する完全なコピーが出来上がるが時間はかかる。なので初期設定ではOFFになっている。通常はOFFでいいと思う。
 
除外ファイルの設定と指定ファイルの設定


通常のバックアップソフトに必須の機能は漏らすことなく装備されている。

 
設定を終えたら右下の実行のボタンをクリックすれば指定の場所にバックアップが始まる。

 
バックアップ中の負荷は以上の通り。PCやHDDのスペック次第だがHDD以外は大きな負荷とはなっていない。

Cドライブから同じドライブのパーテーションDに、バックアップしてみた。
3Gbyte弱のファイル群をおよそ一分半でコピーしていることから、ほぼコピーに準ずるようだ。当たり前か。

この速度なら仕事の邪魔をすることはないだろう。
あくまで推測だが、フリー版などはコピー速度にある程度の制約があるかもしれない。

バックアップ後のファイルは指定の場所に以下のように命名され一つのファイルとして格納される。
ファイルバックアップ_8ケタの日付_Full_V1.pbd

拡張子は.pbdだ。初めて聞く。でもこれは意識しなくても大丈夫。
ファイルをダブルクリックしていくと内容が確認できる。元ドライブの情報も含んでいるようで、最初は少し驚いたが慣れたらなるほどと思えてきた。元ファイルがどこにあったかという情報があるってのはいいことだ。


他に手間いらずの機能としてスマートバックアップ機能がある。
これはファイル、フォルダなどのデータをターゲットを指定して、バックアップを迅速に実行する機能らしい。

テストなので変則的だが、すでにターゲットを決めてある既存のバックアップファイルを右クリックで指定してみると、

PC稼働時間中、約30分おきに完全バックアップと増分バックアップが行われている。
この時は他の作業をずっとしていたわけだが、PCに負荷の掛かる動画編集ではなかったためか、まったく気が付かなかった。
 
右クリック一回でPC上にあるファイルがバックアップできるのは実に便利だ。
 
 
ファイルバージョンによって区別される。Diffという差分ファイルもある。ログには増分の文字もあるが、これは私が間違えて他のファイルを指定してしまったもので、もちろんコマンド通り動作する。結構便利かも。

 
上図のような頻度でなく、時間を思うように指定したい場合は、下図の赤枠部分スケジュールオフをクリックする。
ここではバックアップ頻度が一回から毎日、そして週、月、イベント単位で設定できる。

Workstation版でのバックアップ機能は充実したもので、SCSIコマンドをIPで伝送するiSCSI機器にも対応する。
似たようなネットワークストレージにNASがあるが、NASはネットワーク上でファイルを共有するのが主たる用途で、複数ユーザーでの情報共有を目的とする。対してiSCSIはあくまでLANを経由して利用するローカルストレージでという感じで、長距離伝送で信頼性を重視する向きには有効なものだ。
IPパケットとして送受信することによって、遠隔地にあるSCSIデバイスを直接操作することが可能になるはずだった。

ただ、やはり小規模なネットワークユーザーにはNASのほうが便利だし、外付けHDDのインターフェイスとしてUSB3.1などが実用になってしまうと、iSCSIまでは必要ない、という声が多く一般的な機器としてはなかなか普及しなかった。
サーバーなどでは採用が進んだものの→価格が下がらない。→個人向けは終息

ということなのだろう。
 

 
通常のバックアップ機能についてはまったく不足はないと感じる。

できることが当たり前にでき、Workstation版では「あ、これできないのか」といったシチュエーションには遭遇しなかった。
SQLとかWindowsサーバーやExchangeサーバーが必要でない環境、もしくは縁のない環境にいる人には十分かと思われる。

まあ、最初にも書いたが、バックアップソフト自体が地味な存在だが(このソフトが目立つってことは、すなわちトラブルを意味するので遭遇したくない場面ではある)、PCでの仕事がメインの人はこうしたソフトで備えておく必要はある。

特に編集ソフトのプロジェクトデータを編集ソフト側だけに頼らず、時間差でダブルにバックアップしておくことが動画関係者には必要なのかもしれないと思った。

メーカーのHPには無償版や体験版も用意されているので、一度試してみたらどうだろうか?

EaseUS Todo Backup Workstationのページ
https://jp.easeus.com/backup-software/workstation.html

EaseUSバックアップ製品全般のURL:
http://backup.easeus.jp/

EaseUS社のホームページ
https://jp.easeus.com/

さて、バックアップ機能について大まかに見てきたが、やはり皆さんが気になるのはHDDのクローン機能だろう。

頻度は低いが、システム領域のバックアップやHDDの入れ替え時などにクローン機能が真価を発揮する。
ただ残念なことに、OSのアクティべーションがあるので、そう頻繁にテストするわけにいかず、私も3年に一度機会があるかないかというところだ。

次回、しばらく先になると思うが、システム領域の複製作業をメインにインプレッションしてみようと思う。

では、また
 
ディスク/パーティションクローンの時には、コピー先ディスクのパーティションも変更できる。
当然ながらただのコピーツールではない。期待していいと思う。
 

今回はここでオシマイ
 
2016年7月
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